サークル「黎明ネルトリンゲン」さんのIngress本、『いぬぐれす』を読みました。この発想はありそうでなかった。わんこかわゆす。
Ingressの起源は動物の「縄張り」にあり!?
「Ingress」は、Googleの社内スタートアップが全世界で提供している、位置情報ゲームアプリ。青と緑の勢力に分かれ、地球全土を舞台に壮大な「陣取り」を行うゲームです。ざっくりと言えば。
先日も、こもれびのーとさんのIngress同人誌を紹介させていただきました。
さて、そんなIngressを「犬」の視点から描いた作品が本書、『いぬぐれす』でございます。若干の語弊はあるかもしれませんが……。
「いぬぐれす【COMITIA111新刊サンプル】」漫画/きしゅうとくろい [pixiv]より
ちょっとした風格の漂う、飼い犬のコジローくん。Ingressにハマるご主人を見て「やれやれ」状態です。その割に、全力で尻尾を振っているのがかわいい。
でもなるほど、言われてみれば「ポータルを自陣の物とする」行為は、まんま「マーキング」である。ポータルキー(軍手)には笑った。
出現!覚醒啓発組-エンライテンド-
とは言え、縄張り争いをするのは個体ごと、つまりソロプレイになるのかな?と思って読んでいたら、ちゃんといました。敵陣営。
このシーンと絵面はズルいと思います!初見でクスッときた。
やたらと目つきが悪いし、ムスッとしてるのね。確かに野良猫はこんな感じですが。
この達観したような表情と語り……どこか『孤独のグルメ』のゴローちゃんを彷彿とさせるように見えるのは、僕だけかしら。それにしても飼い主さん、楽しそうですね。でも、わかるわ。
その後、ポータルの“塗り替え”や“リアルキャプチャー”が描かれ、「そういう見方もあるのか」とおもしろく読めました。ネコのふてぶてしさが前面に溢れていて、良い。あと、巻末のコメンタリーのテンションが好きです。一部抜粋。
スキャナー Scannaer
XMやポータルの位置、また敵や味方の動きまでも、肉眼では見えない情報を見ることができる端末のことだぞ!犬やネコはなんとその優れた嗅覚がスキャナーの代わりをしているという!!
わんことペアでエージェント活動をしたら楽しそうだなあ……と。
毎日の散歩が楽しくなりそうだなあ……と。
そう思える、同人誌でした。
よし、僕もエージェント活動、がんばるぞい!(レジスタンスです)
サークル「黎明ネルトリンゲン」さん
「黎明ネルトリンゲン 」のサイトより
「黎明ネルトリンゲン」は、シナリオ担当の 稀周悠希(@yuki_kisyu)さんと、作画担当の 黒井みめい(@mi_me_i)さんの2人による同人サークル。各種コミックアンソロジーなどの仕事をこなしつつ、同人でも頻繁に作品発表&イベントに参加されているようです。
こちらの安部菜々マンガ、過去に読んだ覚えが……!がんばれ、超がんばれ。
艦これ、なのは、モバマス本の割合が多めですが、ヘッドホン女子高生本などのオリジナルも!艦これの旅行・探訪本もそうですが、「キャラクター&◯◯」のコラボレーションは、同人誌ならではの魅力があって好きです。