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和紙の魅力を再発見!『ペパラボ 4号』

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 サークル「紙と印刷と加工の会」さんの、“紙と印刷と加工の素晴らしさを伝える”冊子、『ペパラボ』の第4号を読みました。前々から同人ショップに並んでいるのを見て気になっていたので、まずは興味のある「和紙特集」である本号を購入。おもしろかったです。

 

 

「ペパラボ」って?

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ペパラボとは | ペパラボ」より

 

ペパラボは、paper laboratory(紙の研究所)の略で、紙と印刷と加工の会のプロジェクトの一環です。「紙と印刷と加工の素晴らしさを伝えること」を使命とし、このwebサイトと冊子で情報を発信していきます。

 

 一口に言えば、「“紙と印刷と加工”の情報冊子」でしょうか。各号ごとに異なるテーマを扱いながら、“紙と印刷と加工”というテーマのもと、実際に制作に携わっている人へのインタビューをしているようです。

 シンプルながら、写真と文章をふんだんに使ったコンテンツは、さながら雑誌のよう。取材など割と費用がかかっていることが想像されますが、創作同人誌としてはかなり安い価格で頒布されているような印象も受けました。ワンコインでおつりがくる。

 

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ペパラボとは | ペパラボ」より。

 

 また、特徴的な点として、冊子とは別に実用的な「ツール」を有料販売していることが挙げられるかと。イラストやデザインに役立つ独自のチャート「印刷・加工サンプル」を同時発行しています。かゆいところに手が届く感じ。BLACK CHARTは、デザインで普通に使えそうですね。

 

初めて知る、「和紙」 の作り方

 さて、そんな『ペパラボ』の第4号は、和紙特集。独特の質感と特徴を持つ日本の伝統文化、「和紙」の作り手を取材し、その工程などをまとめています。意外と知らないことだらけでびっくりした。

 

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 ひとつめは、新潟県の「小国和紙」。雪に閉ざされた集落で真っ白な和紙が作られていたことから、昔は“幻の和紙”とも呼ばれていたそうな。それも近代産業の波に押されて衰退し、今や作り手もわずかしか残っておらず。

 

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 本誌では、それでも情熱を持って「和紙」を伝えようと活動している皆さんを取材しています。読んでいて納得したのが、日常的に「和紙」を見る機会がほとんどないということ。“和紙っぽい紙”は見ても、本来の和紙と区別がつく自信がないです。日本酒「久保田」のラベルを目に焼き付けるべし。

 

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 もうひとつは、紙漉き技術を世界に伝える匠、田村正さんのもとで学ぶ、紙漉き体験。ペパラボの中の人たちが実際に紙漉きを体験し、その工程をまとめています。僕も小学生時代に“紙漉き”の体験をしたことがありますが、水の冷たさしか覚えてないや。

 

サークル「紙と印刷と加工の会」さん 

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ペパラボ | 紙と印刷と加工の会」より

 

 こちら「紙と印刷と加工の会」では、会員も募集中とのことです。年会費2,000円で3冊の『ペパラボ』と「印刷・加工サンプル」を届けてもらえるそうな。安い。軽く入会を悩むレベル。

 デザイン関連の仕事をしている人や、「紙」に関心を持っている人は、入会しても損はないんじゃないかと思います。雑誌の年間購読と比べればお得感ありますし、買い忘れも避けることができるので。まずは、気になる号を“つまみ買い”してみてはいかがでしょう。

 

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