サークル「空蝉橋書林」さんのコミックマーケット87新作『書皮マニアクス TOKYO-04』を読みました。東京近郊の“書皮”を収集・掲載している、“ブックカバー本”の第4弾です。
大手から独立系、アニメイトまで!“ブックカバー”がたくさん
本書で取り上げられているのは、主に東京近郊に店を構えている大小さまざまな「書店」の「ブックカバー」。誰もが知っている大手書店はもちろんのこと、地元の商店街にあるような“街の本屋さん”も数多く掲載されており、多種多彩&個性豊か。
第4弾となる今回は、計37店舗分もの“書皮”を収録。
三省堂書店、有隣堂、ブックエキスプレスといった、東京近辺に住んでいる人にとっては馴染みの書店に始まり、広島に展開する廣文館、京都で有名なふたば書房など、「東京にも出店している地方のローカルチェーン」なども。
純粋に「こんなブックカバーもあるのか!」とカタログの如く視覚的に楽しむこともできますが、それぞれの書皮に関する解説文も充実。
どこに店があり、内装はどんなで、品揃えにはこんな傾向があり、店員さんはこうした様子だった――といった形で細やかに記載されており、読み物としてもすっごくおもしろいです。“書店好き”の人なら、文面でなんとなく店内の雰囲気が想像できてしまうんじゃないかしら。
個人的に気に入ったのが、こちらの書店「よむよむ」さんのブックカバー。
解説文によれば、もともとはスーパー「いなげや」の子会社によって運営されていたのが2006年に買収され、現在はリブロの傘下ブランドになっているそうな。幼い頃に通っていたご近所の本屋さんを思わせる懐かしさ、シンプルながらかわいらしいデザインが好きです。
サークル「空蝉橋書林」について
ブックカバーを紹介するサークル「空蝉橋書林」さん。
2011年からブログ上でブックカバーの紹介を始め、2012年のコミックマーケット83で同人誌第1弾『書皮マニアクス TOKYO-01』を発表。以後、全国各地のブックカバーを集めつつ、地域ごとにまとめた“ブックカバー本”を出すべく画策しているようです。
今回の『書皮マニアクス TOKYO-04』のあとがきによれば、東京近郊のブックカバーもだいぶ収録したので、次は神奈川・千葉・茨城周辺か、遠方の書皮をまとめた内容での展開を考えているとの話。既刊の再販も予定しているとのことなので、興味のある方はぜひぜひ!